Yuru Gogaku

ゆる語学 = ゆるすぎる多言語学習

多言語学習のおススメ本

世界中の言語を楽しく学ぶ (新潮新書)世界中の言語を楽しく学ぶ 井上孝夫

著者は出版社勤務の校閲者。100以上の言語を趣味の視点から学んでいったノウハウが盛り沢山。

電車通勤で学習するために工夫された学習セットがユニーク。読書用なら、文法ノートとテキスト、小事典を貼り合わせて作るそうです。

文法事項をまとめたノートの作り方の解説が、特に参考になりました。著者はシステム手帳を使用しているようですが、私はエディタでMarkdown形式を表示できるもので整理しています。

各言語ごとのコラムで、便利だった辞書や文法書、テキストを紹介しているのも親切です(出版年が古いと、絶版になっているものもあるかもしれませんが)。


外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)外国語上達法 千野栄一

著者は言語学の教授ですが、若い頃は外国語が苦手で苦労して学んだそうです。その経験からか、初心者にもわかりやすいようにと、丁寧に外国語の学習法を紹介しています。

学ぶ言語をどのレベルまで習得したいかによって、単語をどれくらいの数を覚えたらよいかが決まる、という説明があり、当たり前かもしれないけど、複数の言語を学習するときには大切なことだなと、改めて思いました。

また、基礎的な文法の知識(動詞活用や名詞・形容詞変化も含めて)を集約すると、10頁ほどに収まるので、学習を始めた際に、頑張って覚えてしまうとあとで楽なのだそうです。

うーん、私はいつも欲張って数十頁になってしまうから、覚えきれないのかな (^^;。


わたしの外国語学習法 (ちくま学芸文庫)わたしの外国語学習法 ロンブ・カトー

著者はハンガリー出身で、10ヵ国語の通訳者、16ヶ国語の翻訳者として活躍されている方です。

聞く、話す、読む、書くの4技能についての学習法も、体験談を交えながら細かく説明されていますが、まず最初に取り組むべきは、読む技能なのだそうです。

私も文法をしっかりやって、読むことから始めたい方なので、読んでいてしっくり来ました。

一番面白かったのは、彼女自身が外国語を学ぶ手順を紹介したページ。

分厚い辞書を入手してしばらく眺め回し、大体の読み方のルールをつかんだら、テキストと文芸書を買って勉強します。

その後、ラジオなどで音声を聞く訓練をした後、教師を探して(見つからない場合はネイティブの人)、ラジオよりもっとゆっくり話してもらったり、会話をしているときに自分のミスを訂正してもらったりするのだとか。

語り口が饒舌で、読んでいるとどんどん引き込まれていくのですが、日本語訳もとても自然で、読みやすかったです。